住宅塗装の価格について
さて、家のリフォームの中でも一番 分かりにくく、価格差もかなりあるのが、外壁の塗装工事ではないのでしょうか。
私自身一塗装業者ですから、ここでは、出来るだけ客観的に熊本での塗装価格についてご説明します。
車を買う時のように定価があればよい のですが、しかし家の場合は、一軒一 軒形も違えば大きさも違いますから定 価制は難しく、ましてや、傷み具合により工法・使用材料なども異なってき ますので、ほんとに難しいものです。 それでは、どのような要素によって外壁塗装の費用が決まるのか解説してみ ます。
建物の劣化状況
まず、建物を見積もりする時は、実 際に現地に行って建物の劣化状況を見 ることから始まります。 建物の築年数・立地 条件・建物の劣化 状況・・・その他の 項目を点検調査していきます。 そして、建物を測って屋根や壁・その 他付帯物の面積を出していきます。
塗装の工法
次に、現地で調査してきた建物の劣化状況や、屋根や壁の材質などを考慮 して、その建物に合った最適な工法を 選定していきます。 外壁塗装の一般的な工法は、下地処理 に下地と上塗りの密着性を良くするシ ーラー又は、細かいひび割れを防ぐフ ィラー等を塗り、上塗りに仕上げ塗料を2回塗る(塗料の種類によって は3回塗り)工法です。
ここで一番気をつけたいことが 、シーラー・フ ィラーと言っ ても、建物の劣化状況により使用するものが 違い、その性能や塗る厚みなどによって多くの種類があり価格もいろい ろあるということです。 例えば、同じ建物の塗り替えの場合でも、10年目で塗り替える場合と 20年目で塗り替える場合、使用する下地処理材もその劣化状況に合わせて、違ったものになると言うことです。
使用材料
工法がきまったところで建物を長く保護する上塗りに使う塗料を決めていきますが、ここが一番費用に差が出るところです。 一口に塗料と言ってもその種類は実 に多くありますが、一般的に多く使 用される塗料には、アクリル塗料・ ウレタン塗料・シリコン塗料・フッ 素塗料とが有り、価格も後者になる ほど高く、その分耐久・耐候性も高くなります。
JIS A6909の試験では、耐候 型1種・2種・3種という3つの規 格があります。 耐候型3種・・・500時間で光沢 保持率80%レベル 一般的にア クリル塗料のグレード 耐候型2種・・・1000時間で光 沢保持率80%レベル 一般的に ウレタン塗料のグレード 耐候型1種・・・2000時間で光 沢保持率80%レベル 一般的に シリコン・フッ素レベル
この3つの要素に作業性などを考慮 して、価格が決まっていきます。
そして、その塗装業者が,営業会社ならば従業員への給料等の営業経費、下請けを使う業者であれば、中間マージン等の経費等が、4つめの要素として上乗せされます。
設計価格表を参考にする
機能性塗料の開発等により同じ種類の塗料の中でも,その性能の違いなどにより価格差がかなりありますので一般の方が比較 検討するのは、非常に難しいものと なっているのが現状です。 そこで、一番わかりやすいのが各塗 料メーカーが公表している、設計価 格表を活用 することです。 この設計価格表とは、メーカー側が これくらいの単価なら塗装業者が利益が出るのではないかというメーカ ー希望小売価格みたいなものです。 (各メーカー公表していますのでイ ンターネットでも見ることができ ます。) 後は、その材料の適正な使用量及び その施工においてその価格を、どこ まで引き落とすことが出来るのかは、 それぞれの会社の努力によると言うところになります。